チェルシー6-3リーズ:カラバオカップで0-2から大逆転、パーマー2得点&ロジャーズ3アシスト

レビュー担当: 山本拓也
概要

2026年9月9日カラバオカップ3回戦、チェルシーが0-2から6-3でリーズに大逆転勝利。パーマー2得点、ロジャーズ3アシスト。田中碧は68分から途中出場。

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2026年9月9日(水)、カラバオカップ(EFLカップ)3回戦がスタンフォード・ブリッジで行われ、チェルシーがリーズ・ユナイテッドを6-3で下した。リーズは前半23分にタリク・ムハレモヴィッチのゴールで先制し、後半開始直後の48分にはブレンデン・アーロンソンが追加点を挙げて0-2とリードしたが、シャビ・アロンソ監督がハーフタイムに投入した4人の交代選手——コール・パーマー、モーガン・ロジャーズ、ペドロ・ネト、リース・ジェームズ——が試合の流れを一変させ、後半だけで6得点を奪う劇的な逆転勝利を演じた。

前半:リーズがセットプレーで先制、チェルシーは沈黙

キックオフからリーズが積極的にプレスをかける展開となった。チェルシーのシャビ・アロンソ監督はこの日、GKにマイク・ペンダース、最前線にダニー・ウェルベックを配し、エステヴォン、ジェイミー・ギッテンス、バレンティン・バルコ、ペップ・チャバリア、レジー・ワトソンらを先発に起用。普段のレギュラー陣を温存する布陣で臨んだ。

対するダニエル・ファルケ監督率いるリーズは、GKミヒャエル・ツェテラー、最前線にドミニク・キャルバート=ルーウィン、中盤にブレンデン・アーロンソンとアントン・シュタッハを配置。日本代表MF田中碧はこの試合ではベンチスタートとなった。

23分、リーズがコーナーキックのチャンスを得ると、ハリー・ウィルソンのクロスからタリク・ムハレモヴィッチが見事にヘディングを叩き込み、リーズが1-0と先制した。テレグラフ紙のライブ中継は「セットプレーは今季のリーズの大きな武器であり、最もシンプルなコーナーのルーティンから先制点を奪った」と報じた。チェルシーは前半を通じて攻撃の糸口をつかめず、スコアは0-1のままハーフタイムを迎えた。

ハーフタイムの4人同時交代が試合を変えた

シャビ・アロンソ監督は後半開始と同時に大胆な決断を下した。コール・パーマー、モーガン・ロジャーズ、ペドロ・ネト、リース・ジェームズの4選手を一気に投入し、チームの顔ぶれを大きく入れ替えたのだ。しかし、リーズはこの交代が機能する前にさらなる追い打ちをかけた。

48分、ルーカス・ンメチャのスルーパスに抜け出したブレンデン・アーロンソンが冷静にゴールネットを揺らし、リーズのリードは2-0に広がった。この時点でスタンフォード・ブリッジのホームサポーターからはため息が漏れ、リーズの選手たちは自信に満ちたプレーを見せていた。

パーマーの2分間2得点で試合は振り出しに

しかし、ここからチェルシーの怒涛の反撃が始まった。53分、ペナルティエリア内でリーズの守備陣がファウルを犯し、チェルシーにPKが与えられた。この判定についてリーズのファルケ監督は試合後、「レフェリーがPKを与えるという考えに至った。スタジアムの誰もPKを求めていなかったし、チェルシーの選手も誰一人PKを求めていなかった。しかし彼は状況を見て、PKを与えるべきだと判断した」と不満を露わにした。

キッカーを務めたコール・パーマーは左足で冷静にPKを決め、1-2とした。パーマーのPK成功率はプレミアリーグでもトップクラスであり、この日もプレッシャーの中で確実にゴールネットを揺らした。そしてわずか2分後の55分、モーガン・ロジャーズの巧みなアシストを受けたパーマーが今度は左足の美しいカーブシュートでゴール右隅に突き刺し、2-2の同点に追いついた。

53分から55分までの2分間で2得点——パーマーの爆発的なインパクトがスタンフォード・ブリッジの雰囲気を一変させた。ハーフタイムから投入されたパーマーは、わずか10分でチームを試合に引き戻す離れ業を見せたのである。

12分間で4得点:ロジャーズの3アシストが逆転劇を演出

同点に追いついたチェルシーの勢いは止まらなかった。60分、モーガン・ロジャーズが右サイドから鋭いスルーパスを送り、ペドロ・ネトがこれを受けてゴール左隅にシュートを突き刺した。3-2、チェルシーがついに逆転に成功した。

そしてさらに5分後の65分、再びロジャーズがアシストを記録。今度はダニー・ウェルベックへの決定的なパスが通り、ウェルベックが落ち着いてゴールを決めて4-2とした。53分のパーマーのPKから65分のウェルベックのゴールまで、わずか12分間でチェルシーは4得点を挙げたことになる。ESPNの試合レポートは「チェルシーが後半12分間で4ゴールを奪い、リーズはカラバオカップで崩壊した」と報じた。

この試合でのモーガン・ロジャーズのパフォーマンスは圧巻だった。BBCスポーツによれば、ロジャーズはパーマーの55分のゴール、ネトの60分のゴール、ウェルベックの65分のゴールと、3つのアシストを記録。スカイスポーツは「ロジャーズに触発されたチェルシーが後半6得点」という見出しで報じ、ハーフタイムから投入されたロジャーズをこの試合のキープレーヤーとして称えた。

キャルバート=ルーウィンの意地と田中碧の途中出場

4-2と大きくリードされたリーズだったが、まだ諦めてはいなかった。68分、ファルケ監督は田中碧とノア・オカフォールをピッチに送り込んだ。田中碧はアーロンソンに代わって中盤に入り、試合の流れを変えようとした。そして75分、オカフォールのパスからドミニク・キャルバート=ルーウィンがゴールを決め、4-3と1点差に迫った。

スタンフォード・ブリッジに一瞬の緊張が走った。しかし、この反撃もチェルシーの勢いを止めるには至らなかった。

田中碧はESPNのデータによれば、68分から試合終了までの約25分間で1本のシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった(xG 0.10、xGOT 0.00)。プレミアリーグでのスタメン起用と比べると限られた出場時間だったが、4-3と迫った後のリーズの反撃に貢献しようと積極的にプレーした。田中碧は今季プレミアリーグでもリーズの中盤の要として活躍しており、前週のマンチェスター・ユナイテッド対イプスウィッチ戦で途中出場した前田大然とともに、プレミアリーグで存在感を示す日本人選手の一人となっている。

バルコの一撃とウェルベックのダメ押し:最終スコア6-3

80分、バレンティン・バルコがペナルティエリア外からミドルシュートを放つと、ボールは見事にゴールネットに吸い込まれ、5-3。先発から出場していたバルコは、守備的な役割をこなしながらも攻撃面での存在感を見せた。

そしてアディショナルタイムの90+4分、ダニー・ウェルベックがこの日2点目のゴールを決め、最終スコアは6-3。バルコのアシストから生まれたこのゴールで、チェルシーはカラバオカップ3回戦で記憶に残る大勝を飾った。

ウェルベックはこの試合で2得点を記録。先発として前半から出場し、後半に投入された交代選手たちとの連携でゴールを量産した。35歳のベテランストライカーは、チェルシーでの2シーズン目でも衰えを知らない活躍を見せている。

Packed stadium under floodlights during an exciting football match

試合スタッツ:後半のチェルシーは別チームだった

この試合のデータは、前半と後半でチェルシーがまるで別のチームだったことを如実に物語っている。以下はBBCスポーツとESPNが公式に報じた試合データである。

項目チェルシーリーズ
最終スコア63
前半スコア01
後半ゴール数62
パーマー出場時間45分(後半から)
ロジャーズ・アシスト3
田中碧出場時間約25分(68分〜)

全得点タイムライン

時間得点者チームアシストスコア
90+4分ダニー・ウェルベックチェルシーバレンティン・バルコ6-3
80分バレンティン・バルコチェルシー5-3
75分ドミニク・キャルバート=ルーウィンリーズノア・オカフォール4-3
65分ダニー・ウェルベックチェルシーモーガン・ロジャーズ4-2
60分ペドロ・ネトチェルシーモーガン・ロジャーズ3-2
55分コール・パーマーチェルシーモーガン・ロジャーズ2-2
53分コール・パーマー(PK)チェルシー1-2
48分ブレンデン・アーロンソンリーズルーカス・ンメチャ0-2
23分タリク・ムハレモヴィッチリーズハリー・ウィルソン0-1

ファルケ監督のPK判定への不満

リーズのダニエル・ファルケ監督は試合後の会見で、53分のPK判定がターニングポイントだったと主張した。ファルケ監督はスカイスポーツのインタビューで、「レフェリーがPKを与えるという考えに至った。スタジアムの誰もPKを求めていなかったし、チェルシーの選手も誰一人PKを求めていなかった。しかし彼は状況を見て、PKを与えるべきだと判断した」と語った。

しかし、2-0のリードを守り切れなかったことについても、ファルケ監督は率直に認めざるを得なかった。スカイスポーツのYouTubeチャンネルに投稿された試合後インタビューでは、「チェルシーは幸運だった」とタイトルが付けられたが、ファルケ監督自身も後半のチームの崩壊については弁護の余地がないことを示唆する発言をしている。

一方で、チェルシーのシャビ・アロンソ監督にとっては、ハーフタイムの4人同時交代という大胆な采配が見事に的中した形となった。テレグラフ紙は「アロンソはカラバオカップでチェルシーが早期敗退するのを阻止するために騎兵隊(交代選手)を必要とし、彼らはまさに期待通りの活躍を見せた」と評した。パーマー、ロジャーズ、ネト、ジェームズの4人はそれぞれが試合の流れを変える役割を果たし、特にロジャーズの3アシストとパーマーの2得点が逆転劇の中心となった。

田中碧のプレミアリーグでの歩みと今季の展望

田中碧は2025-26シーズンにリーズ・ユナイテッドでプレミアリーグデビューを果たし、今季で2シーズン目を迎えている。昨季はプレミアリーグで24試合に出場して2得点を記録。特に2025年12月のチェルシー戦とリバプール戦で連続ゴールを挙げ、一躍注目を浴びた。韓国メディアのスポーツ朝鮮は「日本のプレミアリーグ12人目のスコアラー」として田中を紹介し、リーズの3-1勝利に貢献したチェルシー戦でのゴールを大きく報じた。

今季のカラバオカップ3回戦ではベンチスタートとなったが、ファルケ監督はリーグ戦での田中の重要性を認識しており、カップ戦での温存と見ることもできる。今季のプレミアリーグでは開幕から先発出場を続けており、リーズの中盤の柱としての地位を確立している。

なお、今週のチャンピオンズリーグでは、マンチェスター・シティのハーランドがポルト戦で2得点を挙げてアグエロのCL記録に並ぶなど、欧州サッカーは今季も注目の試合が続いている。

カラバオカップ4回戦へ:チェルシーの今後の展望

この劇的な勝利により、チェルシーはカラバオカップ4回戦進出を決めた。シャビ・アロンソ監督就任後、チェルシーはブライトン戦の4-3勝利に続き、再び劇的な逆転劇を演じてみせた。今季のプレミアリーグでもアロンソのチームは開幕から無敗を維持しており、カラバオカップとの二冠を狙う体制が整いつつある。

一方、リーズにとっては痛い敗戦となった。プレミアリーグでは安定した戦いを見せているものの、2-0のリードを守り切れなかったことは守備面の課題を浮き彫りにした。特に後半の12分間で4失点を喫した事実は、ファルケ監督にとって今後の修正ポイントとなるだろう。

カラバオカップ4回戦の組み合わせ抽選は近日中に行われる予定で、チェルシーは優勝候補の一角として大会を戦い続けることになる。パーマー、ロジャーズ、ネトといった交代選手がこれだけのインパクトを残せるチーム層の厚さは、長いシーズンを戦い抜く上で大きな武器となるはずだ。

Sources

Photo via Wikimedia Commons (Public domain)

📷 画像クレジット — Hero: The White House · Public domain · Wikimedia Commons
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Kenji Sato, LifeBogger author

Kenji Sato

こんにちは!LifeBogger日本語版のライター、Kenji Satoです。サッカー選手の子供時代と半生を追いかけ、出自や家族、キャリア初期の歩みを調べています。スポットライトが当たるずっと前の物語こそ、その選手を最もよく語ってくれると考えています。

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